7.1 難関大合格者の勉強時間は?

更新日 2021年5月5日


難関大に合格した人の勉強時間

よく「東大にいくには1日何時間くらい勉強すればいいですか?」と聞かれます。

難関大に合格するのに1日何時間ぐらい勉強すればいいのか、が気になる人も多いと思います。


今回、関関同立/上智MARCH/早慶/旧帝一工(除東大京大)/東大京大を受験した899人に高校3年生の学校が休みの日にどれだけ勉強したかを聞いてみました。

文系/理系、合格した人/不合格だった人、に分けて集計しています。





※併願の人は、その大学/学部の合否に応じて重複してカウントしていますので総数は2446人になります。
※塾の時間は勉強時間に含めて回答してもらっています。
※浪人を経験した人も、現役時代の勉強時間と合否を解答してもらっています。


この結果を見てみると、難関大に合格した人も不合格だった人も、学校が休みの日の勉強時間は9時間前後だったことが分かります。

ただし目に見えて合格した人の方が勉強時間が長いわけではありません

また必ずしも、難しい大学の合格者の方が勉強時間が長いわけではありません(もちろん、高校1、2年生のときにがんばったのかもしれませんが)


つまり9時間程度の勉強時間は必要なものの、合否は勉強時間では決まらない、ということです。
<8.1 最重要の勉強法!同じ問題集を繰り返す>



中級者以上の人は勉強時間を目安にしてはダメ

初学者の内は、勉強時間を一つの目安にするのは悪いことではないと思います。

ですが、中級者以上の人は勉強時間を目安にするのは危険です。


改めて言いますが、難関大になると勉強時間と合否は必ずしも比例しません。

『勉強時間』よりも『勉強方法』や『勉強の意識』が合否を分けるからです。


例えば、東大京大に合格した人と不合格だった人で、勉強時間の差はほぼありませんでした。

ですが勉強方法ごとの合否を見てみると、どんな勉強方法で勉強したかによって明確に合格率に差が出ていることが分かると思います。


詳しくは以下をご覧ください。
<8.1 最重要の勉強法!同じ問題集を繰り返す>



それに勉強時間を競うようになると、無意識に作業的で楽な勉強を増やしてしまいます

例えばひたすら英単語と漢字だけ暗記し、集中力を必要とする『考える勉強の時間』がかえって減る、みたいなことが起きます。


私の経験でしかありませんが、東大生で勉強時間を自慢する人はあまりいません

むしろ「長い時間勉強するのは要領が悪いということなので恥ずかしい」という人の方が多いと思います。


ちなみにですが、『成果』ではなく『勉強時間』を重要視するクセは、そのままブラックな働き方につながると思います。

仕事において、仕事の『成果』ではなく『勤務時間』を重視すると長時間労働になりがちです(本当にこういう人が多いです)

勉強において、得点を伸ばすという『成果』ではなく『勉強時間』を重視すると勉強時間がムダに長くなる、ということとよく似ています。


志望校に合格するという『成果』が目的なら『勉強時間』だけではなく『勉強方法』を重視してください。



本コラムのまとめ

  • 難関大に合格するには、休みの日は9時間前後を目安に勉強する必要がある。
  • ただ勉強時間が長ければ合格に近づくわけではなく、中級者以上は『勉強時間』でなく『勉強方法』を重視してほしい。