4.6 北大/東北大/名大/阪大/九大/東工大(理系)の合格者が使用した数学問題集ランキング

更新日 2020年12月6日


Ⅰ.数学問題集ランキング:北大/東北大/名大/阪大/九大/東工大(理系)の合格者

最初に北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、九州大学、東京工業大学の理系学部の合格者で、二次試験で数学を使用した88人が使った理系数学問題集ランキングを紹介します。


まずは標準レベルの問題集です。




続いて応用レベルの問題集です。



標準レベルの問題集は学校で指定されることが多いと思いますので、応用レベルの問題集についてのオススメの問題集を紹介します。


理系数学問題集 応用レベルⅠA

旧帝/東工合格者の理系数学問題集 1位
【青チャート】チャート式 基礎からの数学I+A(数研)
  • 合格者の31%が使用(88人中、27人)。
  • 例題329問、練習問題329問、エクササイズ239問、総合演習59問、実践問題26問。
  • 例題でほとんどの典型問題がカバーされていますが、その分だけ問題数が多いです。
  • エクササイズや総合演習には旧帝大や早慶の過去問も出てきます。
  • 別冊の解答は特別ていねいではないですが、必要最低限の記載はあります。
  • 時間がない人は例題だけ、または苦手単元だけ取り組むのもオススメです。
  • 単なる解法暗記ではなく、例題の『指針』を覚えると類題への対応力が上がります。


旧帝/東工合格者の理系数学問題集 2位
Focus Gold 数学I+A(啓林館)
  • 合格者の23%が使用(88人中、20人)。
  • 例題322問、練習問題322問、Step Up問題262問、章末問題45問、レベルアップ問題45問、演習問題51問。
  • 例題でほとんどの典型問題がカバーされていますが、その分だけ問題数が多いです。
  • Step Up問題はセンターレベルから旧帝早慶過去問も含まれます。
  • 章末や演習問題は旧帝レベルの難問です。
  • 解説はすごくていねいではないですが、基本が分かっていれば理解可能と思います。
  • 時間がない人は例題だけ、または苦手単元だけ取り組むのもオススメです。
  • 例題は難度別に☆~☆☆☆☆があり、まず☆と☆☆だけ取り組むのもオススメです。
  • 解答の丸暗記ではなく、解説にある『考え方』『focus』のポイントを徹底して復習すると類題への対応力が上がります。



理系数学問題集 応用レベルⅡB

旧帝/東工合格者の理系数学問題集 1位
【青チャート】チャート式 基礎からの数学Ⅱ+B(数研)
  • 合格者の36%が使用(88人中、32人)。
  • 例題420問、練習問題420問、エクササイズ269問、総合演習62問、実践問題20問
  • (詳細は【青チャート】I+Aと同じなので省略します)


旧帝/東工合格者の理系数学問題集 2位
Focus Gold 数学Ⅱ+B(啓林館)
  • 合格者の24%が使用(88人中、21人)。
  • 例題423問、練習問題423問、Step Up問題305問、章末問題47問、レベルアップ問題35問、演習問題69問。
  • (詳細はFocus Gold I+Aと同じなので省略します)



理系数学問題集 応用レベルⅢ

旧帝/東工合格者の理系数学問題集 1位
【青チャート】チャート式 基礎からの数学III(数研)
  • 合格者の30%が使用(88人中、26人)。
  • 例題293問、練習問題293問、エクササイズ240問、総合演習58問。
  • (詳細は【青チャート】I+Aと同じなので省略します)


旧帝/東工合格者の理系数学問題集 2位
Focus Gold 数学Ⅲ(啓林館)
  • 合格者の24%が使用(88人中、21人)。
  • 例題310問、練習問題310問、Step Up問題250問、章末問題43問、レベルアップ問題33問、演習問題51問。
  • (詳細はFocus Gold I+Aと同じなので省略します)



理系数学問題集 応用レベル総合

総合問題集については、合格者の使用する問題集にバラつきがあり、これといって大多数が使っている問題集はありませんでした。

IAIIBなら以下を検討してみるのがよさそうです。
  • 『スタンダード数学演習I・II・A・B受験編(数研)』
  • 『理系数学の良問プラチカ 数学I・A・II・B(河合)』


Ⅲまで含んだものなら以下を検討してみるのがよさそうです。
  • 『オリジナル・スタンダード数学演習III受験編(数研)』
  • 『数学重要問題集 数学I・II・III・A・B(理系)(数研)』


または総合問題集を飛ばして、いきなり過去問演習に入ってしまうのもオススメです。

過去問演習自体が総合問題の訓練になりますし、早めに過去問演習に入ることで、問題の傾向や必要なレベルが把握でき、逆算でやるべき演習を絞ることができます。
<8.6 過去問は早めに『見る』>
<8.8 難関大合格者は過去問から逆算する>



北大/東北大/名大/阪大/九大/東工 理系数学の王道ルート

まとめると最も多く使われた『北大/東北大/名大/阪大/九大/東工 理系数学の王道ルート』は以下になります。



旧帝/東工といった難関大でも、特別難しい問題集ばかりをこなしているわけではないことが分かると思います。



合格した人と不合格だった人の問題集の比較

参考までに北海道大学、東北大学、名古屋大学、大阪大学、九州大学、東京工業大学の理系学部に合格した88人だけでなく、不合格だった60人が使った数学応用問題集も見てみます。





Ⅱ.数学問題集ランキング:その他の難関大合格者

主要な数学問題集について、参考までに他の大学の理系合格者の使用率も見てみます。


どの大学の合格者でも『青チャートシリーズ』の使用者が多かったです。

特に関関同立、上智MARCH、早慶の合格者は使用者が多かったです。

これは、典型問題を漏れなく解けるようにすることが、二次試験の得点につながりやすいからかもしれません。


旧帝や東大/京大の合格者になると『青チャート』の使用者は減っていきます。

東大/京大の合格者に限っては『青チャートシリーズ』よりも『1対1対応シリーズ』に取り組んでいる人が多かったです。

これは難問対策として、体系的に解法のポイントを学ぶ必要があるためと思います。


総合問題集については使用者にバラつきがあり、これという1冊はありませんが、あえて言うならば『理系数学の良問プラチカ 数学I・A・II・B』の使用者がやや多かったです。

良問がコンパクトにまとめられている点が、多くの合格者に支持された理由だと思います。


それか、総合問題集を飛ばして、志望校過去問を問題集だと思って取り組むのもオススメです。

早めに過去問演習に取り組んで苦手な単元を見つけて、そこを『青チャート』『1対1対応』で埋めていく、という進め方も効果的です。
<8.6 過去問は早めに『見る』>
<8.8 難関大合格者は過去問から逆算する>