2.11 関西大学/関西学院/同志社/立命館(理系)の合格者が使用した化学問題集ランキング
更新日 2020年5月1日
Ⅰ.化学問題集ランキング:関西大学/関西学院/同志社/立命館(理系)の合格者
最初に関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学の理系学部の合格者で、二次試験で化学を利用した57人が使った化学問題集ランキングを紹介します。
これをもとにオススメの問題集を紹介します。
化学 導入参考書
関関同立合格者の化学導入参考書 1,2,3位
鎌田の理論化学の講義(旺文社)
福間の無機化学の講義(旺文社)
鎌田の有機化学の講義(旺文社)
- 理論 合格者の9%が使用(57人中、5人)。
- 無機 合格者の14%が使用(57人中、8人)。
- 有機 合格者の12%が使用(57人中、7人)。
- 理論320ページ、無機224ページ、有機312ページ。
- イラストが多く見やすいレイアウトで、解説も分かりやすいです。
- 受験に必要な知識をかなり網羅しており、掲載されている問題も実はハイレベルな問題を含みます。
- この3冊に出てくる知識を全て完璧にし、問題をスラスラ解けるようにしたらそれだけでかなりのレベルに達している、と言えるかもしれません。
- 発展のコラムに書いてあることは高校レベルを超えているトピックもあります。
- 1冊目として活用しようと思う人は、1度で全てを覚えようとは思わず、2巡、3巡と読みこなして徐々に覚えていく意識がいいと思います。
化学 標準レベル問題集
関関同立合格者の化学標準問題集 1位
セミナー化学基礎+化学(第一学習社)
- 合格者の26%が使用(57人中、15人)。
- 計1082問(プロセス141問、ドリル42問、例題62問、基本問題352問、発展例題47問、発展問題180問、総合40問、論述101問)。
- 順を追って解けば必要な知識や考え方が網羅的に身につくようになっており、「解きながら覚える最初の1冊」に向いています。
- 問題数が多いですが、知識問題も多いので、数学や物理と比べるとサクサク進めます。
- 1巡目は解けなくても構わないので、間違えた問題を早いサイクルで繰り返して身につけることをオススメします。
関関同立合格者の化学標準問題集 2位
リードα化学基礎+化学(数研)
- 合格者の25%が使用(57人中、14人)。
- 章ごとの基礎チェック問題、基本例題が64題、基本問題と応用問題が417題、解答別冊。
- セミナー化学と同じく、順を追って解けば必要な知識や考え方が網羅的に身につくようになっており、「解きながら覚える最初の1冊」に向いています。
- セミナー化学と問題のレベルもあまり変わらないと思います。
- 1巡目は解けなくても構わないので、間違えた問題を早いサイクルで繰り返して身につけることをオススメします。
化学 応用レベル問題集
関関同立合格者の化学応用問題集 1位
化学 重要問題集(数研)
- 合格者の49%が使用(57人中、28人)。
- 267問。
- 合格者の半数が使っており、特別なこだわりが無い限り使用を検討すべき問題集です。
- A問題はMARCHや地方国立が多いですが、B問題は早慶や旧帝大の過去問も出てきます。
- 頻出問題は網羅されており、この問題集の問題が解けるレベルになれば、早慶/旧帝/東工の過去問演習に入るには充分だと思います。
- 間違えた問題に限って、3順こなすのを強くオススメします。
関関同立合格者の化学応用問題集 2位
化学の新研究 理系大学受験(三省堂)
- 合格者の19%が使用(57人中、11人)。
- 831ページ。
- 内容としては参考書ですが、化学の知識がある程度ある人しか対応できないと思い、応用問題集に分類しました。
- 少々マニアックな化合物/有機化合物まで、ていねいに性質が解説されています。
- できるだけ「なぜそうなるのか」という体系的な解説がされています。
- 「なぜ」を理解しながら、学びたい人には向いています。
- 時間に余裕がある人は通して読んでみる、時間に余裕がない人は辞書的に苦手なテーマや間違えたテーマの箇所だけ読んでみるといいかもしれません。
関関同立 化学の王道ルート
まとめると関西大学、関西学院大学、同志社大学、立命館大学の理系学部の合格者で、最も多く使われた『関関同立 化学の王道ルート』は以下になります。
難関大合格者というとたくさん問題集をこなしているイメージがあるかもしれませんが、実は演習問題集はたったの2冊の人がほとんどです。
逆に不合格になった人の方がたくさんの問題集をこなしている傾向があります。
間違えた問題を繰り返して、その2冊を完璧に定着させることが合格への近道です。
⇒<8.1 最重要の勉強法!同じ問題集を繰り返す>
Ⅱ.化学問題集ランキング:その他の難関大合格者
主要な化学問題集について、参考までに他の大学の合格者の使用率も見てみます。
どの大学でも『セミナー化学基礎+化学』と『化学 重要問題集』の使用者が圧倒的に多かったです。
『セミナー化学』は入門問題から順にレベルが上がっていくので最初の1冊として最適で、かつ標準問題を網羅的に学べます。
『化学 重要問問題集』は、難関大に向けた応用問題がちょうどよい量でまとめられています。
これから化学の問題集を買うとしたら、まずはこの2冊を検討することをオススメします。
関関同立、上智MARCH、早慶、旧帝、東大/京大のどこを狙うにしても、この2冊を3巡回して完璧にすれば、過去問演習に入るには充分です。
早稲田/慶應、旧帝大/東工は『化学の新演習 化学基礎収録』『化学の新研究 理系大学受験』の使用者がやや多いことが分かります。
これはより難問に対応するために、より体系的な理解と網羅的な知識が必要になるためと思います。
とはいえ、『化学の新演習 化学基礎収録』『化学の新研究 理系大学受験』の使用者が大多数なわけではありません。
王道のルートとしては、『セミナー化学基礎+化学』 ⇒ 『化学 重要問題集』 ⇒ 志望校過去問演習、をオススメします。
時間に余裕があって、化学で高得点を取りたい人か、純粋に化学が好きな人は『化学の新演習 化学基礎収録』『化学の新研究 理系大学受験』に取り組むのももちろんオススメです。