3.6 早稲田/慶應(理系)の合格者が使用した数学問題集ランキング

更新日 2020年10月25日


Ⅰ.数学問題集ランキング:早稲田/慶應(理系)の合格者

最初に早稲田大学、慶應大学の理系学部の合格者で、二次試験で数学を使用した41人が使った理系数学問題集ランキングを紹介します。


まずは標準レベルの問題集です。




続いて応用レベルの問題集です。



標準レベルの問題集は学校で指定されることが多いと思いますので、応用レベルの問題集についてのオススメの問題集を紹介します。


理系数学問題集 応用レベルⅠA

早稲田/慶應合格者の理系数学問題集 1位
【青チャート】チャート式 基礎からの数学I+A(数研)
  • 合格者の51%が使用(41人中、21人)。
  • 例題329問、練習問題329問、エクササイズ239問、総合演習59問、実践問題26問。
  • 例題でほとんどの典型問題がカバーされていますが、その分だけ問題数が多いです。
  • エクササイズや総合演習には旧帝大や早慶の過去問も出てきます。
  • 別冊の解答は特別ていねいではないですが、必要最低限の記載はあります。
  • 時間がない人は例題だけ、または苦手単元だけ取り組むのもオススメです。
  • 単なる解法暗記ではなく、例題の『指針』を覚えると類題への対応力が上がります。


早稲田/慶應合格者の理系数学問題集 2位
1対1対応の演習/数学I(東京)
  • 合格者の34%が使用(41人中、14人)。
  • 例題53題、演習50題。
  • 青チャートが典型問題を網羅的にカバーする問題集とすると、1対1対応は重要問題の解法指針をていねいに学ぶ問題集です。
  • 問題数を絞り、代わりに「要点の整理」や解答指針がていねい、そして解答の書き方が数学的にきれいでかつ実践的です。
  • この点が多くの合格者が支持した理由だと思います。
  • 例題は標準レベルが多いですが、演習問題は難問も含まれています。
  • 網羅性はないことから、応用問題集を1対1対応だけで乗り切る受験生は少な目です。
  • 青チャートなどの網羅的問題集から、さらに上のレベルにいくためのステップアップ問題集という位置づけになると思います。


早稲田/慶應合格者の理系数学問題集 3位
1対1対応の演習/数学A(東京)
  • 合格者の34%が使用(41人中、14人)。
  • 例題54題、演習54題。
  • (詳細は『1対1対応の演習/数学I(東京)』と同じなので省略します)



理系数学問題集 応用レベルⅡB

早稲田/慶應合格者の理系数学問題集 1位
【青チャート】チャート式 基礎からの数学Ⅱ+B(数研)
  • 合格者の59%が使用(41人中、24人)。
  • 例題420問、練習問題420問、エクササイズ269問、総合演習62問、実践問題20問。
  • (詳細は【青チャート】I+Aと同じなので省略します)


早稲田/慶應合格者の理系数学問題集 2位
1対1対応の演習/数学B(東京)
  • 合格者の39%が使用(41人中、16人)。
  • 例題59題、演習59題。
  • (詳細は『1対1対応の演習/数学I(東京)』と同じなので省略します)


早稲田/慶應合格者の理系数学問題集 3位
1対1対応の演習/数学Ⅱ(東京)
  • 合格者の34%が使用(41人中、14人)。
  • 例題71題、演習71題
  • (詳細は『1対1対応の演習/数学I(東京)』と同じなので省略します)



理系数学問題集 応用レベルⅢ

早稲田/慶應合格者の理系数学問題集 1位
【青チャート】チャート式 基礎からの数学III(数研)
  • 合格者の56%が使用(41人中、23人)。
  • 例題293問、練習問題293問、エクササイズ240問、総合演習58問。
  • (詳細は【青チャート】I+Aと同じなので省略します)


早稲田/慶應合格者の理系数学問題集 2位
1対1対応の演習/数学III 微積分編(東京)
  • 合格者の37%が使用(41人中、15人)。
  • 例題75題、演習75題。
  • (詳細は『1対1対応の演習/数学I(東京)』と同じなので省略します)


早稲田/慶應合格者の理系数学問題集 3位
1対1対応の演習/数学III 曲線・複素数編(東京)
  • 合格者の29%が使用(41人中、12人)。
  • 例題36題、演習50題。
  • (詳細は『1対1対応の演習/数学I(東京)』と同じなので省略します)



理系数学問題集 応用レベル総合

総合問題集については、合格者の使用する問題集にバラつきがあり、これといって大多数が使っている問題集はありませんでした。

IAIIBなら以下を検討してみるのがよさそうです。
  • 『理系数学の良問プラチカ 数学I・A・II・B(河合)』
  • 『スタンダード数学演習I・II・A・B受験編(数研)』


Ⅲまで含んだものなら以下を検討してみるのがよさそうです。
  • 『やさしい理系数学(河合)』
  • 『オリジナル・スタンダード数学演習III受験編(数研)』
  • 『理系数学の良問プラチカ 数学III(河合)』
  • 『数学重要問題集 数学I・II・III・A・B(理系)(数研)』


または総合問題集を飛ばして、いきなり過去問演習に入ってしまうのもオススメです。

過去問演習自体が総合問題の訓練になりますし、早めに過去問演習に入ることで、問題の傾向や必要なレベルが把握でき、逆算でやるべき演習を絞ることができます。
<8.6 過去問は早めに『見る』>
<8.8 難関大合格者は過去問から逆算する>



早稲田/慶應 理系数学の王道ルート

まとめると早稲田大学、慶應大学の合格者で、最も多く使われた『早稲田/慶應 理系数学の王道ルート』は以下になります。





合格した人と不合格だった人の問題集の比較

参考までに早稲田大学、慶應大学に合格した41人だけでなく、不合格だった57人が使った数学応用問題集も見てみます。










Ⅱ.数学問題集ランキング:その他の難関大合格者

主要な数学問題集について、参考までに他の大学の理系合格者の使用率も見てみます。


どの大学の合格者でも『青チャートシリーズ』の使用者が多かったです。

特に関関同立、上智MARCH、早慶の合格者は使用者が多かったです。

これは、典型問題を漏れなく解けるようにすることが、二次試験の得点につながりやすいからかもしれません。


旧帝や東大/京大の合格者になると『青チャート』の使用者は減っていきます。

東大/京大の合格者に限っては『青チャートシリーズ』よりも『1対1対応シリーズ』に取り組んでいる人が多かったです。

これは難問対策として、体系的に解法のポイントを学ぶ必要があるためと思います。


総合問題集については使用者にバラつきがあり、これという1冊はありませんが、あえて言うならば『理系数学の良問プラチカ 数学I・A・II・B』の使用者がやや多かったです。

良問がコンパクトにまとめられている点が、多くの合格者に支持された理由だと思います。


それか、総合問題集を飛ばして、志望校過去問を問題集だと思って取り組むのもオススメです。

早めに過去問演習に取り組んで苦手な単元を見つけて、そこを『青チャート』『1対1対応』で埋めていく、という進め方も効果的です。
<8.6 過去問は早めに『見る』>
<8.8 難関大合格者は過去問から逆算する>