3.3 早稲田/慶応の合格者が使用した英文法/英文解釈問題集ランキング
更新日 2020年10月19日
Ⅰ.英文法問題集ランキング:早稲田/慶應の合格者
最初に早稲田大学、慶應大学に合格した人で、二次試験で英語を使用した133人が使った英文法問題集ランキングを紹介します。
例えば『Next Stage英文法語法問題』は、アンケートを取った早慶合格者133人の内の22%にあたる29人が使ったということです。
これをもとにオススメの問題集を紹介します。
なお、英文法問題を繰り返すときは、正解か不正解かだけでなく、「なぜそれが正解か」を自分の言葉で説明できるようにすることを強くオススメします。
「答え」を覚えても同じ問題しか解けませんが、「文法上のポイント」として覚えると類題や複合問題も解けるようになります。
勉強時間や勉強量が同じでも、この意識の差でとてつもなく大きな差が出ます。
英文法問題集
早稲田/慶應合格者の英文法問題集 1位
Next Stage英文法語法問題(桐原)
- 合格者の22%が使用(133人中、29人)。
- 1474問(4th edition)。
- ページの左に問題が、右に解説が載っていて、見やすいレイアウトです。
- 問題は全て入試過去問で、文法や語法に加えアクセントや会話表現も載っています。
- 基礎~標準の頻出問題はほとんどカバーしているという印象です。
- ちょうどよい量で取り組みやすいことが、多くの合格者が支持した理由と思います。
早稲田/慶應合格者の英文法問題集 2位
頻出英文法・語法問題1000(桐原)
- 合格者の17%が使用(133人中、23人)。
- 1066問+エクストラ201問。
- 解答が別冊でやや詳しいです。
- 4択問題に加え整序問題などもあります。
- 文法・語法に特化しているため、文法・語法の網羅性はNext Stageより高そうです。
- 解くだけでなく、解説を徹底的に読み込んだら、間違いなく力がつく一冊です。
早稲田/慶應合格者の英文法問題集 3位
スクランブル英文法・語法(旺文社)
- 合格者の16%が使用(133人中、21人)。
- 1365問+発音78問+アクセント247問。
- Next Stageと同じで左のページに問題が、右のページには解説が載る形式です。
- 文法や語法だけでなく会話表現や、発音、アクセントも載っています。
- 『Next Stage』よりややレベルが高めと思います。
英文法 参考書
早稲田/慶應合格者の英文法参考書 1位
総合英語Evergreen(いいずな)
- 合格者の11%が使用(133人中、15人)
- 672ページ。
- 『総合英語Forest(桐原)』という参考書が、ほぼ同じ内容で名を変えて出版されました。
- 一つ一つの文法事項が、非常にていねいに分かりやすく解説されています。
- もちろん、一つ一つこなしていけば力はつきますが、時間がない人は、分からないところを調べるという辞書的な使い方をオススメします。
合格した人と不合格だった人の問題集の比較
参考までに早稲田大学、慶應大学に合格した133人だけでなく、不合格だった205人が使った英文法問題集も見てみます。
『スクランブル英文法・語法』は、合格者の方が使用者がやや多かったです。
ややハイレベルな問題集なので、この問題集をこなすと力がつくか、または力のある人でないと取り組めない問題集だと思います。
Ⅱ.英文解釈問題集ランキング:早稲田/慶應の合格者
『英文解釈』という言葉を聞くのが初めての方もいると思います。
『英文解釈』は、英文法と英文読解の間に位置し、英文法を駆使して正しく英文の意味を把握する技術、というイメージです。
英文法問題はどの文法がポイントになっているかは問題から明らかですが、長文読解の中ではどの文法のポイントを持ち出すかを判断しながら読んでいく必要があります。
その意味で『英文法』と『英文解釈』が区別されています。
例えば「英単語と英文法をマスターしたはずなのに長文読解や和訳の点が伸びない」という人は、取り組む価値があると思います。
ただし英文法と長文読解を高いレベルでやりこむことで、英文解釈問題集に取り組まないまま難関大に合格する人もいます。
ですから時間に余裕がない人は「長文読解に取り組む中で必要性を感じたら英文解釈問題集に手をつける」という方針もアリだと思います。
まず早稲田大学、慶應大学に合格した人で、二次試験で英語を使用した133人が使った英文解釈問題集ランキングを紹介します。
これをもとにオススメの問題集を紹介します。
早慶合格者が使った英文解釈問題集 1位
ポレポレ英文読解プロセス50(代々木)
- 合格者の17% が使用(133人中、23人)。
- 英文50題、129ページ。
- 他の英文解釈問題集に比べるとコンパクトにまとめられています。
- 語り口調で、筆者の英文読解の思考を順に追っていくような形です。
- 旧帝大/早慶などの過去問も出題され、かなりハイレベルであることから、文法を固めてからの方がよさそうです。
- 重要な点がコンパクトにまとめられている点が多くの合格者に支持された理由と思います。
早慶合格者が使った英文解釈問題集 2位
基礎英文問題精講(旺文社)
- 合格者の16%が使用(133人中、21人)
- 例題は構文編40題、文脈編60題、応用問題編20題、類題/練習問題/演習問題が90題。
- 構文編は読解に必要な構文/文法、文脈編は指示語の特定などです。
- 和訳/書き換え/要約など、高い理解を要するごまかしの効かない問題が多いです。
- その分、時間を掛けてモノにできれば力がつくのは間違いありません。
早慶合格者が使った英文解釈問題集 3位
英文解釈の技術100(桐原)
- 合格者の11%が使用(133人中、15人)。
- 4~7行ほどの英文100題+演習100題。
- 文法のポイントを含んだ英文の和訳問題。
- SVOCや読解の解説がていねいです。
- 地方国立大や東大などの過去問が出題され、英文の難度は高めです。
- 1つずつきっちり学んでいきたい方にオススメです。
早慶合格者が使った英文解釈問題集 4位
基礎英文解釈の技術100(桐原)
- 合格者の10%が使用(133人中、13人)。
- 4~7行ほどの英文100題+演習100題。
- 『英文解釈の技術100』よりはやや簡単ですが、それでも英単語や英文法を仕上げた人が取り組むべき一冊と思います。
こなした冊数でいうと、2冊以上の英文解釈問題集をこなした人はほぼいませんでした。
他教科との優先順位を考えても、時間的に2冊やるのはムダが多いと判断した人が多かったためと思います。
ですから1冊しかやらないつもりで、集中して取り組むのがいいと思います。
合格した人と不合格だった人の問題集の比較
参考までに早稲田大学、慶應大学に合格した133人だけでなく、不合格だった205人が使った英文解釈問題集も見てみます。
『基礎英文問題精講(旺文社)』は、合格者の方が使用率が高めでした。
和訳/書き換え/要約など、高い理解を必要とするごまかしの効かない問題ばかりなので、この問題集をこなすと力がつくか、または力のある人でないと取り組めない問題集だと思います。
Ⅲ.英文法/英文解釈問題集ランキング:その他の難関大合格者
主要な英文法問題集について、参考までに他の大学の合格者の使用率も見てみます。
英文法問題集は、どの大学でも『Next Stage英文法語法問題』(通称ネクステ)の使用者が多かったです。
取り組みやすいレイアウトで最初の1冊としても適していること、基本から標準レベルの文法問題が網羅的にカバーできることが、多くの合格者に支持を得た理由と思います。
次に使用者が多いのは『Vintage』です。
『Next Stage』よりもややレベルが高く、問題の種類も多めです。
英文法参考書については、どの大学でも使用者が少な目でした。
読みながら覚えるより、問題集を解きながら覚える方が効率的ですので、難関大の合格者も問題集中心で学習を進めているのだと思います。
⇒<9.3 問題を解きながら覚えると効率が20%アップ>
もちろん全てをこなしたら力がつくと思いますが、時間が無ければ辞書的に使うのもオススメです。
次に英文解釈問題集について、参考までに他の大学の合格者の使用率も見てみます。
関関同立、上智MARCH、早慶の合格者は『ポレポレ英文読解プロセス50』の使用率がやや高かったです。
旧帝大/早慶などの過去問も出題され、かなりハイレベルですが、語り口調で筆者の思考の流れが追いやすいこと、他の英文解釈問題集に比べるとコンパクトにまとめられている点が、合格者の支持を得た理由と思います。
旧帝一工(東大/京大以外)や東大/京大の合格者になると、英文解釈問題集をやっていない人もいました。
教科数が多かったり、英作文やリスニングなどの対策も必要になるので、あまり英文解釈に時間を使えないのかもしれません。
時間に余裕がない人は「長文読解に取り組む中で必要性を感じたら英文解釈問題集に手をつける」という方針もアリだと思います。