3.9 早稲田/慶應(文系)の合格者が使用した日本史問題集ランキング
更新日 2020年10月30日
Ⅰ.日本史問題集ランキング:早稲田/慶應(文系)の合格者
最初に早稲田大学、慶應大学の文系学部の合格者で、二次試験で日本史を使用した48人が使った日本史問題集ランキングを紹介します。
これをもとにオススメの問題集を紹介します。
日本史 流れ参考書
早慶合格者が使った日本史 参考書 1位
詳説日本史B(山川)
- 合格者の60%が使用(48人中、29人)。
- 454ページ(2017年刊行版)。
- 定番・安定の一冊で、多くの学校で採用されている教科書です。
- 何度も読み込み、問題集演習に入っても、忘れている箇所があったらこの1冊に戻って復習することをオススメします。
- 授業の内容、問題集演習で間違えたところに、メモを書き足しておき、試験直前に通して見直すという使い方もオススメです。
早慶合格者が使った日本史 参考書 2位
石川晶康 日本史B講義の実況中継(1)原始~古代(語学春秋社)
石川晶康 日本史B講義の実況中継(2)中世~近世(語学春秋社)
石川晶康 日本史B講義の実況中継(3)近世~近代(語学春秋社)
石川晶康 日本史B講義の実況中継(4)近現代(語学春秋社)
- 合格者の25%が使用(48人中、12人)。
- (1)376ページ、(2)400ページ、(3)448ページ、(4)376ページ(2015年出版)。
- ページ数は多いですが、講義形式の語り調で、非常に読みやすいです。
- 注意するべきポイントや暗記用のゴロなどがまとめられており、教科書が苦手な人はこちらから始めるといいかもしれません。
- 初期にこなす参考書として最適で、多くの合格者に支持されたのもうなづけます。
- 1巡目はざっと読み、2巡目以降は覚えているか確認しながら読むと効果的です。
日本史 標準レベル問題集
早慶合格者の日本史問題集 標準 1位
詳説日本史 ノート(山川)
- 合格者の21%が使用(48人中、10人)。
- 148ページ(2017年刊行版)。
- 『詳説日本史B(山川)』の流れに沿い、穴埋めしながら知識を覚える問題集です。
- 基礎知識を網羅的に覚えるのに最適です。
- 解きながら覚えることで、より定着しやすくなるはずです。
- 間違えた問題を繰り返して、漏れなく覚えることをオススメします。
早慶合格者の日本史問題集 標準 2位
はじめる日本史 要点 演習(Z会)
- 合格者の17%が使用(48人中、8人)。
- 248ページ(2014年発行版)。
- 60テーマについて、穴埋め/一問一答/漢字書き取りなどが、4ページずつに問題にまとめられています。
- 最初の1冊として使う人も、確認/復習用に使う人もいるようです。
- 1巡目はほとんど間違えても構わないので、間違えた問題を繰り返すことで徐々にできる問題を増やすのをオススメします。
早慶合格者の日本史問題集 標準 3位
スピードマスター日本史問題集(山川)
- 合格者の15%が使用(48人中、7人)。
- 128ページ(2014年発行版)。
- 穴埋め形式の問題集です。
- 薄くて問題数が絞られているのが特徴で、最短で最低限の知識を覚えたり、優先度の高い問題をざっと復習するのに向いています。
- 難関大受験者は、間違えた問題を繰り返し、全問題が答えられるようにしておくことをオススメします。
日本史 応用レベル・論述問題集
応用レベル・論述問題集は、合格者の使用した問題集にバラつきがありました。
志望校・志望学部の問題傾向によって、必要な知識の細かさや論述問題の有り無しなどで、やるべき問題集が変わってくるためと思います。
志望校過去問の問題傾向を見て、必要な問題集を選んでください。
<日本史 応用レベル問題集 例>
- 実力をつける日本史100題(Z会)
- 日本史Bレベル別問題集5 上級編(ナガセ/東進)
- 日本史Bレベル別問題集6 難関編(ナガセ/東進)
<日本史 論述問題集 例>
- 日本史の論点(駿台)
- 日本史〈記述式〉レベル別問題集3上級編(ナガセ/東進)
- 段階式 日本史論述のトレーニング(Z会)
日本史 一問一答
早慶合格者の日本史問題集 一問一答 1位
日本史B一問一答【完全版】(ナガセ/東進)
- 合格者の40%が使用(48人中、19人)。
- 368ページ。
- 各大学の過去問をベースにした穴埋め形式で、空欄数が約6700あります。
- 山川が日本史問題集の上位を独占する中、この問題集が支持されたのは、過去問ベースであることと高い網羅性によると思います。
- 難易度別に★付けされているので、★の少ない問題から始めるのもいいと思います。
- 知識問題の復習/総仕上げとして、何度も繰り返すことをオススメします。
早慶合格者の日本史問題集 一問一答 2位
山川一問一答日本史(山川)
- 合格者の21%が使用(48人中、10人)。
- 312ページ(2019年刊行版)。
- 教科書をベースにした約4600語の一問一答形式です。
合格した人と不合格だった人の問題集の比較
参考までに早稲田大学、慶應大学に合格した48人だけでなく、不合格だった68人が使った日本史問題集も見てみます。
合格者の方が使っている問題集が少ないことが分かると思います。
早慶に不合格だった人は5.6冊の問題集をこなしていたのに対し、早慶に合格した人は平均で3.3冊しかこなしていませんでした。
やみくもに問題集の数を増やさずに、数を絞って繰り返し取り組むことが大切であることが分かります。
Ⅱ.日本史問題集ランキング:その他の難関大合格者
主要な日本史問題集について、参考までに他の大学の合格者の使用率も見てみます。
流れ参考書と標準問題集では『詳説日本史B』『石川晶康 日本史B講義の実況中継シリーズ』『詳説日本史ノート』の使用者が多かったです。
難関大を目指すにしても、むやみに難しい問題集をやればいいわけではなく、標準問題集をしっかりこなすのが大事なことが分かると思います。
日本史応用・論述問題集は合格者が使用した問題集にバラつきがあり、これという一冊はありません。
志望校・志望学部の問題傾向によって、やるべき問題集が異なるからだと思います。
細かい知識が必要になるのか、論述問題の対策が必要になるのか、また特定の時代に偏りがないか、志望校の過去問で傾向を確認してから応用・論述問題集を選ぶのが大事になります。
一問一答では『日本史B一問一答【完全版】』の使用者が多かったです。
実際出題された過去問であること、網羅性の高さ、難易度別に☆がついているので自分のレベルや志望校のレベルに合わせた学習ができること、が合格者に支持された理由と思います。